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2026年診療報酬改定で「説明可能な見守り」を考える上で視点を揃えようとしても揃わない場合に、考えるべきことは「制御可能性」

  • 執筆者の写真: MEGTAR_PR
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  • 10 分前
  • 読了時間: 5分

前回は、制度と現場の間を埋めるために「まず視点を揃えることが必要だ」と提言しました。



しかし、実際に院内で検討を始めてみると、「視点を揃えようとしても揃わない」「職種ごとに見ている景色が違い、何を重視すべきか分からない」という声に行き当たるケースが少なくありません。



今回は、この「視点が揃わない」状態がなぜ起きるのかを整理し、その上で、説明可能な見守りを考える際に最初に考えるべきは「制御可能性」であることついて掘り下げます。



ここで言う「制御可能性」とは、発生頻度や意味づけを、設定や運用で人がコントロールできるかどうか、という意味です。





視点を揃えようとしても揃わないのは、珍しいことではない

見守りの検討が始まると、院内ではさまざまな立場の意見が出てきます。


  • 看護管理者は、夜間体制や人員配置、業務負担の平準化を気にする

  • 現場看護師は、アラーム対応の多さや業務の煩雑さを実感している

  • 医療情報部門は、データの扱いやシステム連携、運用負荷を考える


それぞれが間違っているわけではありません。問題は、見守りを何として捉えているかが揃っていないことにあります。



ある人は「転倒防止のためのセンサー」として見守りを考え、ある人は「業務効率化のための仕組み」として捉え、またある人は「制度対応のためのICT導入」として理解している。



この状態で「視点を揃えよう」としても、議論が噛み合わないのは自然なことです。





視点が揃わない理由は「管理対象が曖昧」なこと

視点が揃わない最大の理由は、何を管理し、何を評価対象にするのかが曖昧なまま議論を始めてしまうことにあります。



見守りという言葉は便利ですが、その中身は非常に幅広いものです。


  • 離床

  • 体動

  • カメラ映像

  • 医療機器のアラーム


これらをひとまとめに「見守り」と呼んでしまうと、それぞれ性質の異なるものを同じ土俵で議論することになります。



その結果、


  • ある職種は「検知精度」を重視し

  • ある職種は「アラーム対応件数」を問題にし

  • ある職種は「記録や説明のしやすさ」を求める


という形で、視点が拡散してしまいます。





離床・体動が軸になると、視点は原理的に揃わない

多くの見守りシステムでは、離床や体動といったイベント検知が中心になっています。しかし、ここに視点を合わせようとすると、必ず無理が生じます。



なぜなら、離床や体動は本来ノイズを含む行為だからです。


  • 必要があって起き上がったのか

  • 寝返りを打っただけなのか

  • 看護師の介助下での動きなのか


これらを完全に区別することはできません。ノイズを減らそうとすれば、観察を強めるか、動きを制限する方向に近づいてしまいます。



つまり、原理的にノイズを減らせない対象を管理軸にしている限り、「どのアラームが重要なのか」「何を評価すべきなのか」という視点は揃いません。





視点を揃えるためには「ノイズを制御できる対象」に絞る必要がある

では、どこからなら視点を揃えられるのでしょうか。



鍵になるのは、ノイズを制御することができるかどうかです。



医療現場で扱う情報の中で、設定や運用によってノイズを制御できるものがあります。それが、医療機器のアラームです。



医療機器のアラームは、


  • 閾値の調整

  • 患者状態に応じた設定

  • 運用ルールの見直し


によって、「本当に判断や対応が必要な通知」に近づけていくことができます。

これは、離床や体動とは決定的に異なる点です。





説明可能な見守りの第一歩は、管理対象を絞ること

前回の連載で提言した「視点を揃える」という言葉は、全員が同じ意見を持つという意味ではありません。



同じ管理対象を見て、議論できる状態をつくることが目的です。



そのためには、


  • 原理的にノイズを減らせないもの

  • 評価や説明が主観に寄りやすいもの


をいったん管理対象から外し、ノイズを制御でき、判断や業務と結び付けられる領域に絞る必要があります。



その意味で、制御が可能である医療機器のアラームを管理対象として捉え直すことが、視点を揃えるための現実的な出発点になります。





見守りを始める前に、まず決めるべきこと

見守りの検討が進まないとき、「どのシステムを導入するか」から考え始めると、必ず議論が拡散します。



そうではなく、


  • 何を管理対象にするのか

  • ノイズを制御できるか

  • 判断と業務につなげられるか

  • 後から説明できるか


この問いに答えられる領域から、見守りを考え直す必要があります。



説明可能な見守りの第一歩は、ノイズの少ないアラートをつくることです。

そして、現時点でそれが原理的に可能なのは、医療機器のアラームしかない



前回の連載で示した「視点を揃える」という課題は、この管理対象の選び方を明確にすることで、初めて前に進み始めます。



医療機器のアラーム制御については、過去記事でも触れていますので、あわせてお読みください。


参考:



そして、もしアラームが制御できるなら、次に考えるべきは、「そのアラームを、現場の判断や業務につなげる形にできているか」です。


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