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医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業の意向調査をどう考えるか ― 看護部門編

  • 執筆者の写真: MEGTAR_PR
    MEGTAR_PR
  • 10 時間前
  • 読了時間: 4分

医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業に関する意向調査が、各都道府県を通じて医療機関へ示されています。


なお、支援事業については、以下記事をご確認ください。


参考:



意向調査は単なる事務手続きではなく、各医療機関がどのような業務構造の見直しを構想しているのかを示す重要な機会でもあります。特に看護部門においては、ICT活用が単なる機器導入にとどまるのか、それとも業務効率化と医療安全の両立につながるのかが問われています。



本記事では、制度趣旨を踏まえ、看護部門で記載を検討する際に整理しておきたい視点をまとめます。





制度が見ているのは「機器」ではなく「効果」

診療報酬改定に関連する資料では、


  • 見守り業務の効率化として、カメラやセンサーの利用

  • 記録業務の省力化として、音声入力やAIによるサマリ作成

  • 情報共有の迅速化として、スマートフォンやインカムの活用


などが例示されています。これらはいずれも有効な手段です。



しかし、制度が重視しているのは特定の機器そのものではなく、


  • 業務効率化

  • 職場環境の改善

  • 医療安全の確保

  • 導入後の効果測定


といった「結果として何が変わるのか」という視点です。



意向調査の段階であっても、この構造を意識して整理しておくことが重要です。





看護部門で整理できる主な観点

看護部門におけるICT活用は、例えば次のような観点で整理できます。



1. 状態把握の高度化


リアルタイムな患者状態の把握体制を整備し、不要不急の訪室を減らしつつ、異常の早期発見を図る。



2. 記録業務の省力化


数値情報の自動取得や入力支援等により転記作業を削減し、直接ケアに充てられる時間を確保する。



3. 情報共有の迅速化と業務負荷の可視化


モバイル端末等を活用した迅速な情報共有体制を整備するとともに、業務データを蓄積・分析し、時間帯別の負荷を可視化する。



上記はあくまで一つのモデル整理です。同様の構造を実現する手段は複数存在し得ます。

市場には、複数の効率化要素を横断的に実現する仕組みも存在しますし、個別機能を組み合わせて構築する方法も考えられます。


各医療機関においては、自院で採用予定、あるいは検討中のICT機器の特性に即して、業務構造との関係を整理したうえで記載内容を検討することが重要です。





回答欄が限られているからこそ

意向調査の記載欄は限られています。



そのため、網羅的に記載することよりも、


  • 何を目的としているのか

  • どの業務がどう変わるのか

  • 医療安全との関係はどう整理しているのか

  • 導入後にどのような指標で効果を確認するのか


が伝わる構成が望まれます。



例えば、次のような整理が考えられます。



(記載例・あくまで一例)

看護部門において、ICT機器を活用した見守り体制の強化と業務効率化に取り組む。患者状態の把握体制を高度化し、訪室業務の効率化と異常の早期発見の両立を図る。あわせて、記録業務の省力化により直接ケア時間の確保を目指す。導入後は業務時間や訪室回数等の指標に基づき効果測定を実施予定である。



ここで重要なのは、手段の列挙ではなく、「変化」と「評価」の視点が含まれていることです。





説明可能な業務効率化へ

業務効率化は、単に業務量を減らすことではありません。



  • なぜその取組が必要なのか

  • どの業務がどのように変化するのか

  • 医療安全はどのように担保されるのか

  • その効果をどう確認するのか



これらを整理できる状態をつくることが、制度趣旨に沿ったICT活用といえるでしょう。

意向調査は、その第一歩として自院の構想を言語化する機会でもあります。





おわりに

本記事は、補助金申請の可否や採択を保証するものではありません。

各医療機関が制度趣旨を踏まえ、自施設の業務構造に即したICT活用を検討する際の整理材料として記載しています。



制度の目的は機器導入そのものではなく、業務効率化と医療安全の両立、そしてその効果の可視化にあります。



限られた記載欄であっても、その視点が伝わる構成を意識することが重要ではないでしょうか。

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