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MEGTARのCSVデータをExcelで時系列に可視化する方法|ピボットテーブルで「撮影日時」を軸に展開

  • 執筆者の写真: MEGTAR_PR
    MEGTAR_PR
  • 10月17日
  • 読了時間: 5分
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医療機器やIoTセンサーから取得したデータを分析しようとすると、Excel上でどのように整理すればよいか迷うことがあります。特にMEGTARのような医療機器監視システムから出力されるCSVデータは、1つの測定項目ごとに縦に並ぶ「縦持ち」形式です。


このままでは時系列ごとの項目比較が難しいため、Excelのピボットテーブルを使って「横持ち」に展開することで、各時刻における複数項目の推移を見やすく可視化できます。


この記事では、一般的な医療・IoTデータを対象に、MEGTARの出力例を使いながら「撮影日時を軸にした時系列表」を作成する手順を紹介します。



縦持ちデータとは?(MEGTARの出力例)

MEGTARでは、機器やセンサーのデータを次のような形式でCSVに出力できます。


縦持ちデータ(元データ例)

管理ID

実測値ID

撮影日時

機器種別

項目名

実測値

1

100001

2025/10/17 12:24:12

補助医療機器

PR

105

1

100001

2025/10/17 12:24:12

補助医療機器

SpO2

99

1

100002

2025/10/17 12:24:17

主医療機器

呼吸数

30

1

100002

2025/10/17 12:24:17

主医療機器

MVe

360

1

100002

2025/10/17 12:24:17

主医療機器

VTe

380

このように、1行に1つの項目が入るため、時系列ごとの比較がしにくい構造になっています。たとえば「PR(脈拍)」と「SpO₂(酸素飽和度)」を並べて見たいときも、そのままでは同一時刻の値を横並びで確認できません。



横持ちに変換するとどうなる?

ピボットテーブルを使うと、次のように整形できます。


横持ちデータ(展開イメージ)

撮影日時

PR

SpO2

呼吸数

MVe

VTe

2025/10/17 12:24:12

105

99




2025/10/17 12:24:17



30

360

380

このように撮影日時ごとに横並びの表にすることで、時間の流れに沿った項目ごとの変化が一目でわかるようになります。


では、具体的にピボットテーブルの作成方法を見ていきましょう。



ピボットテーブルを作成する手順

ここから、実際にExcelでピボットテーブルを作成して横展開する手順を説明します。


① 元データの準備

まず、CSVをExcelで開き、以下の条件を満たすように整えましょう。

  • 1行目はタイトル(見出し)にする

  • 2行目以降は空白行がないように連続したデータを配置する

  • 余分な空白セルや罫線は削除しておく

以下のようなデータがピボットテーブルの元になります。

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② ピボットテーブルを作成する

  1. 元データ内の任意のセルをクリック

  2. Excelのメニューで「挿入」→「ピボットテーブル」を選択

  3. 「範囲」が正しいことを確認し、「新規ワークシート」を選択

  4. 「OK」を押す

これで、新しいシートに空のピボットテーブルが作成されます。右側に「ピボットテーブルのフィールドリスト」が表示されます。

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③ フィールドを配置する

フィールドリストで次のように設定します。

  • 「撮影日時」 → 行

  • 「項目名」 → 列

  • 「実測値」 → 値

この設定で、各日時に各項目の実測値が横に並ぶ表が完成します。

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注意点とトラブル対処法

ピボットテーブルを扱う際に、いくつか注意しておくポイントがあります。


1. 日時が自動的にグループ化される

Office 365以降のExcelでは、日時を行に入れると自動的に「年」「月」「日」「時間」「分」などにグループ化されます。

これを解除したい場合は:

  • 「行ラベル」の日時を右クリック →「グループ解除」または

  • フィールドリストで「時間」「分」のチェックを外す

これで、元の「2025/10/17 12:24:12」のような単位で表示されるようになります。

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2. 実測値が「個数」として集計される場合

Excelは、数値が空白を含む場合に「個数」として扱うことがあります。これを「合計」に変更するには以下の操作を行います。

  1. 「値」フィールドのドロップダウンをクリック

  2. 「値フィールドの設定」を選択

  3. 「集計方法」を「合計」に変更

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この設定により、実際の実測値を正しく表示できます。ただし、同一日時に複数の測定がある場合は合計されるため、同一患者・同一機器のデータのみを集計対象にしてください。


3. 実測値がゼロの日時を除外する

データがない行(実測値が空白やゼロの行)は次のように除外できます。

  1. 行ラベルの「撮影日時」の右端の▼をクリック

  2. 「値フィルター」→「指定の値より大きい」→「0」を選択

これで、実測値のある日時のみを表示できます。

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4. 日時を秒まで表示させたい場合

Excelのピボットテーブルでは、既定で「yyyy/mm/dd h:mm」までしか表示されません。秒まで表示するには、

  1. 日時セルを右クリック →「セルの書式設定」

  2. 「ユーザー定義」を選択

  3. 種類に「yyyy/mm/dd hh:mm:ss」と入力し「OK」

これで、秒単位まで表示できるようになります。医療機器やIoT機器のように短い間隔でデータを取る場合に便利です。

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⚠️ 注意: 秒が表示されず「2025/10/17 12:24:00」と丸められてしまう場合があります。 これは、CSVファイルをExcelで開いてそのまま上書き保存したことが原因の可能性があります。 Excelの保存では意図せず秒情報が切り捨てられてしまうことがあるため、秒まで正確に保持したい場合は表示形式を秒まで表示するように変更してから保存するか、CSVを直接編集せず、データインポート機能を使用するようにしてください。

まとめ | ピボットテーブルでIoTデータを可視化しよう

  • 元データは空白のない見出し付き表に整える

  • 「挿入」→「ピボットテーブル」で新しいシートを作成

  • 「撮影日時」を行、「項目名」を列、「実測値」を値に設定

  • 日時のグループ化は解除し、値の集計方法は「合計」に変更

  • 実測値がない行は値フィルターで除外

  • 秒までの表示はセルの書式設定で変更可能


これらを行うことで、MEGTARやIoT機器で取得した縦持ちデータを、時系列に横展開して見やすく可視化できます。グラフ化すれば、患者の状態変化や機器の挙動をより直感的に把握でき、報告書や研究資料にもそのまま活用可能です。


今回もお読みいただきありがとうございました。


もしMEGTARでお役にたてることがあれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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